幸せ親子フェスタ~子どもの未来のために養育費を知ろう!~

■イベント開催報告

2023年4月17日(日)NPO法人M-STEPをはじめとした11組織によってつくられているチーム「YOIKU」による「2023養育費の日キャンペーンイベントStage1★幸せおやこフェスタ ~子どもの未来のために養育費を知ろう!~」が表参道にある東京ウイメンズプラザ視聴覚室にて開催されました。

 

チームYOIKUでは、養育費の未払い問題は当事者だけの問題ではなく子育てにおける「親としての責任」の問題としてとらえ、養育費が2割しか支払らわれていない現状を多くの人が問題視し、大人としての責任を考えていけるように提言していこうとこのイベントを企画しました。

 

イベント前半は家族のためのADRセンター小泉道子氏による「養育費とは何か?」という講演がありました。

離婚家庭で育った子ども立場の20代の若者3人が登壇して、ディスカッション形式で進められた講義でした。大人と子どもの養育費に対する認識の違いや、思いの違いが良くわかる興味深い内容になりました。

その後、養育費を支払った親の体験談を的早克真さんに語ってもらいました。養育費を払い続けたのは「我が子との絆」を絶やしたくなかったからという思いを聴かせていただきました。

 

後半ではパネルディスカッション「養育費をもらって育った子どもの気持ち」をお届けしました。20代の6人の若者にパネラーになってもらって養育費について、離婚後の親子交流について、離婚家庭で育った気持ちについてトークをしてもらいました。

 

ご家庭によって、離婚家庭のとらえ方は様々でした。

養育費の事は言ってもいいけれど、金額が少ないとか支払いが遅れているなどの愚痴は、親が言ってはいけないなどの発言があり、身につまされる思いで聞き入ってしまう場面が多々ありました。

イベントは全体的に、養育費を払っている側、受け取っている側、子どもの側、とそれぞれ立場による受け止め方に違いがあるんだということに気が付かされる内容でもありました。

会場とZOOMとYoutubeチャンネル「M-STEP・TV」によるライブ配信を行いました。

会場参加は20人、ZOOM参加は15人、Youtubeライブ配信は21人ほどの方々にご参加いただきイベントは盛会に終わりました。

 

ご来場いただきました皆様、オンラインでご視聴いただきました皆様、ありがとうございました。

新川てるえ

イベントあとのみんなのスマイル!
「養育費を知ろう」小泉道子氏
養育費を支払った親の気持ち 的早克真氏
離婚家庭の子どもの気持ち
離婚家庭の子どもの気持ち
養育費ほっこりエピソード発表

■ほっこりエピソード紹介

エピソード1

離婚後、第三者を入れた間接交流を続けながらも、子供たちへは遅延することなく養育費をいただいているお陰で子供たちは塾に通うことができ、また希望の進路に進むことができました。養育費の使い道はずっと報告をしておりました。先日は6年ぶりに、第三者を入れずに直接交流もできるようになりました。養育費を払うために元夫も頑張ってくださいましたし、子供たちも私も、過去のすべてに感謝の心が育ちました。時間が解決することってあると思います。また離れても、子供たちの実親であることには変わりはありませんし、養育費が繋がりの形だと思っています。成人までは、子供たちの健全な教育や成長に感謝して使っていきながら、私自身も人として成長していきたいと思っています。

 

エピソード2

2人の連れ子を連れて結婚したあと、 私含め3人の子供を産み離婚した母親は、(子供は合計5人)養育費をもらえていませんでした。 しかし、父親がお休みの日に迎えにきてくれてドライブに連れて行ったり いろんなところへよく連れて行ってくれました。進学時に大きいお金が必要な時は 母親が父親からぶんどっていました笑  3人の子供のうち 長女である私の姉は高校卒業後専門学校へ行かせてもらえて、その費用は父親が出してくれたみたいです。残念ながら私と妹は出してもらえませんでしたが….. 酒飲みで働かなかった父からしたら 姉の学費を出しただけすごいなぁって今では思います。 決められた額より、大きいお金が必要な時に出してくれたので そこは愛されてたなぁと思います。

 

エピソード3

子どもが2歳の時に離婚し養育費の取り決めは書面で20歳になるまで支払いをする。となり月に3万円と決めました。中学に上がると子どもの教育費がかかるようになり、養育費をもう少し上げて貰えないから相談しました。そこから4万円にとなり18歳になった今、大学進学の費用として入学金を出してくださいました。また車がないと通学に不便だと判断してくれ息子の教習所代と車を購入してくださるとなり、また学校指定のパソコンは息子に入学式プレゼントとして用意して貰いました。

離婚して16年になりますが、元旦那や元旦那の両親との息子との関係なども良く感謝するばかりです。

 

■参加者アンケートより

 

・感想

 

とても有意義なイベントでした。

特に、離婚家庭の子どもたちの声は、普段聴くことがないので、たいへん参考になりました。

私自身の離婚時を振り返り、子どもたちの心に十分に寄り添えていなかった反省とともに、子どもは大人が思う以上に、色々と考え、親に気を使っていること。様々な立場で育つことを知り、考えさせられました。また、印象的だったのは、養育費というお金だけでなく、その時、子が必要としているものを買ってあげることも、大切なのだと感じました。

 

何といっても親の離婚再婚の中で成長してきた子らの思いを聞けたことが良かったです。私は東京家裁で家事調停委員をしており、国内、国際問わず多岐にわたる家庭問題に携わっています。はあとの養育費専門相談や、区の家庭相談も月数回しています。行政書士なので、離婚協議書の相談の中でカウンセリングすることもあります。離婚前後の親の相談窓口はかなり増えたと思いますが、親の不仲や別居離婚に巻き込まれている子どもがその不安や葛藤を口にできる安全な場はまだまだ少ないのだなと感じました。貴重なセミナーをありがとうございました。

 

初婚でステップファミリーなので、離別後の大人と子どもの気持ちや問題など計り知れないところがありました。今回実際に経験されている方々のお話からさまざまな思いや経験を経てこられたこと、養育費は安心感につながるものであることを感じ、支払われることの大切さを実感しました。

 

こうした場でお話できるお子さん達に勇気づけられました。また親御さんのこれまでの丁寧な対応があったのだろうなと感動しました。

 

特別出費の存在を知らなかったので特に印象的な発見だった。加えて、養育費を子どもに伝えるメリット、デメリット等具体例を交えての解説だったので参考になった。自身の親もシングルマザーのため、最後の片親世帯の歳の近い世代のトーク形式の部分が面白かった。同じひとり親でも、別居している親に対する印象あるいは交流の有無、ひとり親世帯になるまでの経緯、この辺りがあらためて様々な家庭のケースがあるなと印象に残りました!

興味深い内容のイベントでした。親の離婚を経験したお子さんの立場の方々のお話を聴く機会ってなかなかないので、とても参考になりました。小泉道子さんの講座にも子の立場の方が参加されて、濃厚な内容でしたが更に説得力が添えられたように感じました。ありがとうございました。

 

イベントはアーカイブでもご視聴できますので、見逃した方はこちらからご覧ください。

 

■収支報告

収入 協賛寄付 70,000

支出 イベント会場・機材費 10,000

HP制作費 10,000

動画配信作業費 10,000

スタッフ経費(交通費・謝金等)35,000

会議費 1,400

合計 66,400

 

運営団体・各社

NPO法人 M-STEP
https://m-step.org/

一般社団法人おやこリンクサービス
https://oyakolink.org/

一般社団法人ペアチル
https://parchil.org/

一般社団法人 びじっと・離婚と子ども問題支援センター
https://www.npo-visit.net/

女性のためのアイリス法律事務所
https://iris-lo.com/

家族のためのADRセンター
https://rikon-terrace.com/

株式会社イントラスト
https://www.entrust-inc.jp/

一般社団法人ひとり親支援協会 – エスクル
https://skuru.site/assoc/

認定NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ
https://www.single-mama.com/

任意団体 ひとり親家庭お助け隊
https://lin.ee/Edd4ecE

株式会社Bonheur
https://la-bonheur.co.jp/

 

協賛

後援

渋谷区子ども家庭部 子ども青少年課

https://www.city.shibuya.tokyo.jp/

公益社団法人 家庭問題情報センター(FPIC)

http://www1.odn.ne.jp/fpic/