離婚で子どもに会えない父親の気持ち

離婚後の親権の問題

親権とは「法律上の父母が、未成年の子に対して持つ権利・義務。子の財産管理の他、子の心身の健全な育成のために行使されるもの」です。

日本では婚姻中は共同親権、離婚するとどちらかが親権を持ち単独親権になります。

また、離婚に関する統計を見ると、2015年~2019年までの5年間で父親が親権を持つ割合は12.8~13.2%でした。離婚時に親権は母親が持つことのほうが多くなっています。

どちらか一方にしか親権が認められていないので、親権を得た側(主に母親)は必要以上に一人で子育てしよう、しなければと思いがちで、相手との面会を避けてしまうこともあります。

離婚後に親の一方が親権を必ず喪失する制度は、『親権をもつ親が一人で子どもを養育するもの』という誤解を生みやすいのも確かです。

共同親権の推進についてはメリットとデメリットがあり、現時点では全面的に賛成とも言い難いですが、単独親権により子どもに会えない親がいるのも事実であり問題です。

面会交流における親権者意見

面会交流の支援を通じて感じるのは、やはり親権者の意見は強く子どもの面会交流に関する事項の決定権も親権者側に左右されるということです。

例えば良くあるトラブルですが、面会交流中の写真やビデオ撮影の許可権限は親権者側にあります。
私たちは支援を通して、写真撮影などの有無を確認することがありますが、お母さん側が写真・ビデオ撮影にNGを出しているケースも多く、お父さん側はしぶしぶそれに応じているという感じです。

ある時、お父さんから「私も子どもの実の親です。我が子の写真を撮影するのを禁止される意味がわかりません」と言われたことがあります。

SNS等にあげて欲しくないからという理由で、写真やビデオを禁止するお母さん側の気持ちはわかるのですが、お父さんからしたら我が子の成長の記録として写真やビデオを手元に置きたいという気持ちです。お子さんにとってもお父さんとの写真は大切な思い出になると思います。SNS等にあげないという約束を交わして許可したらいいのにと思いますが提案しても頑なに拒否されます。


そこには「親としての信頼関係が全くない」という問題があります。
それでこうしたことが起きているのです。


ある日突然、我が子に会えなくなった!

離婚を前提に妻が子どもを連れて急に家を出ました。

妻や子どもと別居してしまったら、その後、父親は長期間にわたって子どもに会えない状態になってしまうことも珍しくありません。

子どもに会えない父親は今まで当たり前にしていたことができなくなり、親として我が子に何もできることがないと感じて無力感を感じます。子どものことを考えると気持ちは落ち着かず、仕事も手につかず、絶望感や相手への憎悪から自制がきかないことにもなってしまいます。

第三者機関を利用する面会交流とはこうして、両親の信頼関係が全くないところをスタートとして依頼がくるので、会えないお父さんの気持ちをうけとめることも多く、その苦しい気持ちは良くわかります。

しかし、時に妻にぶつけられない怒りを私たちにぶつけてくることもあります。

「面会交流に第三者機関なんか使いたくないのに、妻が指定してきたので仕方なく利用してやるんだ」などとハッキリ言われる方がいます。

お気持ちはわかりますが、怒りのぶつけ先を間違えているなと感じます。

過去の困難事例では、面会交流は実施すべきだけど、第三者機関との契約はしないと言い張り、契約書を断固として送付しないままに当日に面会交流に現れた父親がいました。

また、しぶしぶ第三者機関の利用を受け入れたのですが、支援先で担当サポーターに妻の悪口や愚痴を言う、挙句の果てに支援者にも文句を言う。そんなケースをお断りしたことがあります。

会えない父親ができること

我が子に会えずに辛い気持ちはとても良くわかりますが、ネガティブになって闘争心をむき出してにても良い解決はありません。

「我が子に会うために今、できること」
「会えない間に子どものためににできること」
に目を向けることが大切です。

面会交流の取り決めのための調停を進めること
第三者機関を利用して定期的な面会交流を続けること
我が子のために養育費を払うこと
会えない間の思いを子ども宛に手紙に書くなど

できないことに目を向けて、ネガティブになるのではなく、できる事を考えて良い解決に向かってほしいと思います。

当団体では心理カウンセリングも併用して支援を行っておりますので、苦しい気持ちをひとりで抱えずにご利用ください。

おやこリンク心理カウンセリング